Q&A
Q1. わたしは腹部ステントグラフト内挿術に適していますか?
腹部ステントグラフト内挿術を検討中の場合、以下の条件が充たされる 必要があります。
- 1〜3時間の手術を受けることができる。
- 術後、年最低1回の来院も含め、定期的に予定される診察や検査のために来院することができる。
- 開腹による外科的治療術と比べた際の腹部ステントグラフト内挿術の不利益と利益について十分な説明を受けている。
非常に大きな動脈瘤もしくは、屈曲や石灰化の多い血管を持つ患者さまは、ステントグラフト内挿術に適していないことがあります。
どの術式があなたに適しているか判断できるよう、あらゆる治療選択肢の利点について、主治医とよく話し合ってください。
Q2. 腹部ステントグラフト内挿術のリスクにはどのようなものがありますか?
腹部ステントグラフト内挿術によるリスクはいくつかあります。腹部ステントグラフト内挿術の合併症、及び医療機器(腹部ステントグラフト)の不具合・有害事象には、以下のものがあります。
- 血管系合併症(例、血栓、閉塞)
- 神経系合併症(例、脳卒中、両下肢に運動麻痺がある状態の対麻痺)
- 心肺系合併症(例、心臓発作)
- 創傷治癒に関連する合併症
- 腎機能障害
- 出血
- 開腹術への転換
- 死亡
- グラフト周囲に血液が漏もれる(エンドリーク)
- グラフトが望ましい位置から移動してしまう(マイグレーション)
- 追加手技が必要になる
ステントグラフトの内挿術は、新しい治療法です。そのため、腹部ステントグラフトの長期の安全性や有効性は、まだ確立していません。
Q3. 腹部ステントグラフト内挿術の利点にはどのようなものがありますか?
腹部ステントグラフト内挿術によるいくつかの利点には、以下のものがあります。
- 開腹術に伴う合併症のリスクが低い
- 術中の失血量が少ない
- 術後の集中治療室滞在時間が少ない(または不要)
- 開腹術に比べて回復が早く、入院期間が短い
どの術式があなたに適しているか判断できるよう、あらゆる治療選択肢 の利点について、主治医とよく話し合ってください。
Q4. 腹部ステントグラフト内挿術後、どのようなことが予想されますか?
内挿術後最初の数日間は、不快感が生じることが報告されています。
術直後の4〜6時間は、脚の挿入用切開による傷の治癒を早めるために、横になっているよう指示されることがあります。1〜3日間は、鼠径部の切開部のはれ、気分の悪さ、吐き気、痛み、ズキズキする感じ、食欲がない等の副作用が生じることもあります。
Q5. 腹部ステントグラフト内挿術後は、どのくらい経過観察をする必要がありますか?
通院計画経過観察は、腹部ステントグラフトによる治療が成功したかどうかを 判断するのに重要です。主治医は1ヵ月後、半年後、1年後、それ以降は毎年1回、経過観察のための通院の予定を組みます。各通院予定日には、ステントグラフトの状態を診断するために、画像診断(血管造影、CT、MRI等)検査を行います。腎機能がよくない場合、造影剤の使用については必ず主治医に確認してください。CTの画像診断によって、エンドリークが発見される患者さまもいます。
エンドリークとは、内挿術後もまだ少量の血液が動脈瘤内に流れ込んでいることを言います。エンドリークを治療する必要があると主治医が判断した場合、追加の腹部ステントグラフト内挿術によって治療可能なこともよくありますが、処置できないこともあり、開腹術によって治療しなければならない場合もあります。
Q6. 主治医に連絡した方がよい症状にはどのようなものがありますか?
以下の症状が1つでもある場合には、医師に連絡してください。
- 痛み、しびれ、冷感、脱力感、あるいは脚の感覚がない
- 何らかの背部痛、胸痛、腹痛、あるいは鼠径部痛
- めまい、失神、吐き気、頻拍、あるいは突然の脱力感
|